子どもの虫歯予防のために、多くの歯科医院ではフッ素塗布が行われています。しかし、そもそもフッ素とは何か、なぜ虫歯の予防に役立つのかがわからないという方も少なからずいらっしゃいます。そこで、フッ素の特徴やフッ素による虫歯予防のメリットについて説明していきます。
子どもの虫歯予防におすすめのフッ素
子どもの虫歯予防のために、多くの歯科医院ではフッ素塗布が行われています。しかし、そもそもフッ素とは何か、なぜ虫歯の予防に役立つのかがわからないという方も少なからずいらっしゃいます。そこで、フッ素の特徴やフッ素による虫歯予防のメリットについて説明していきます。
フッ素は地球上のどこにでもあるありふれた物質の一つです。フッ素には他の物質に反応しやすいという性質があり、他の物質とフッ素が結びついた「フッ化物」は自然界に多く存在しています。私たちが普段食べている魚や農作物にも含まれていて、普段の生活でも馴染みがある物質なのです。フッ素は単体だと人体にとって非常に強い毒性がありますが、先程も述べた通りフッ素は他の物質に反応しやすいため、単体で存在することはほとんどありません。
通常、食事をすると、歯に含まれるカルシウムやリンが溶け出しますが、唾液によって歯の修復が行われます。この歯の修復のことを、歯の再石灰化と言い、歯の再石灰化をサポートするのがフッ素です。
フッ素が歯に塗布されると、エナメル質の成分と結びつき、フルオロアパタイトという非常に硬い構造になります。フルオロアパタイトになることで歯の質は強化され、食事によってミネラル・カルシウムが溶けにくい歯になるのです。
虫歯菌が酸を出すことにより虫歯となりますが、フッ素には虫歯菌が出す酸の量を抑える働きがあります。そのため、歯が溶かされにくくなり、虫歯を予防することができます。
フッ素配合の歯磨き粉で磨く際は、スクラビング法をおすすめします。スクラビング法は、歯茎を傷めずに磨き残しを減らすため、歯面に対して90度に歯ブラシをあてます。そうすることで、歯ブラシの毛束が直角に当たるため、まんべんなく歯を磨くことができます。スクラビング法で歯を磨く際は、健康な人の歯磨きなら普通の硬さの歯ブラシ、女性ならヘッドサイズの小さい歯ブラシがおすすめです。